院長コラム

食物アレルギーは予防できます!

子どもの食物アレルギーは、顔が赤くなる程度の軽い症状がほとんどです。ただ、重症のアレルギーになるのを心配して、長期の食物除去を行っている子ど
もさんが多すぎます。

昔は食物アレルギーがありませんでした

昔の日本では4〜5ヵ月から半熟の卵を普通に与えていました。
顔が赤くなることがあれば少し減らして続けていました。この昔の離乳食がアレルギー予防のお手本です。
早くから多くの食品を少量から与え、症状が出ても軽ければ減量して続けることです。

食物アレルギー予防の試みは失敗の連続
ピーナッツアレルギーが多いアメリカでは、ピーナッツクリームを3才からに遅らせたとたんアレルギーが急増し、慌てて生後4ヵ月からに変更しました。
日本でも卵などの開始を遅らせることが流行した頃から食物アレルギーが急増しました。

私たち小児科医の研究

生後3ヵ月から3ヵ月間、卵、ミルク、小麦、大豆、ピーナッツ、ソバの6種のパウダーを毎日少量ずつ食べさせると、食物アレルギーが予防できることを確かめました。

食物アレルギー予防

4〜5ヵ月から、いろいろな種類の食品を、少しずつ与えることがアレルギー予防の唯一の方法です。軽い症状が出ても心配せずに減量して続けてください。
食べさせる量が分からないときは小児科で食物負荷試験を行って安全な量を決めます。食物アレルギーは予防できます!

※ 本コラムの掲載内容は当時の小児医療から記載しているものです。現状と異なる場合もございますので、ご了承ください。