B型肝炎

B型肝炎

定期接種のワクチン

B型肝炎ワクチン接種
について
(母子感染防止対象者以外)

B型肝炎について

  • B型肝炎ウイルス(HBV)が血液や体液を介して感染します。
  • 感染した年齢、健康状態、ウイルスの型などにより一過性の感染に終わるものと、生涯にわたり感染が持続するものに分かれます。そして乳幼児の感染では免疫力が弱く、持続感染しやすいことが特徴です。
  • 一過性感染では、急性肝炎、時に重症肝炎や、まれに致死的な劇症肝炎になることもあります。
  • 持続感染すると,成人期に慢性肝炎、肝硬変、肝癌などに進展する危険性があります。
  • 日本では母親がHBV持続感染者である場合にのみ、「母子感染防止事業」として乳児へワクチン接種が実施され、成果を上げてきました。1995年よりこの防止処置は健康保険が適用されています。
  • 現在、母子感染は激減しましたが、父親や祖父母などの家庭内感染、集団保育内での感染、感染源の不明例なども報告され、母子感染対策だけではHBVの感染を防ぎきれないことがわかってきました。
  • HBV感染症は、成人において性感染症として増加しており、予防対策の必要性が問われています。

B型肝炎ワクチンについて

  • B型肝炎ウイルスの病原性(毒性)を完全になくし、免疫をつける性質だけを残した不活化ワクチンです。
  • ワクチン接種でB型肝炎を起こすことはありません。ほかの人へ感染させることもありません。
  • すべての年齢の人に接種できますが、持続感染しやすい乳幼児期に予防処置をすることが重要です。
  • 世界の100か国以上で定期接種としてすべての子どもを対象に実施されています。

B型肝炎ワクチンの
接種方法について

  • 3回の接種が必要です。
  • 標準的な接種間隔:1回目→(4週間)→2回目(16~20週間)→3回目
  • 3回の接種にて10年以上の感染予防効果があると考えられていますが、追加接種の必要性に関しては結論が出ていません。

B型肝炎ワクチン接種の
副反応について

  • 軽い副反応:接種部位が赤くなる、はれる、発熱があるなど、これらの症状は通常数日で自然に軽快します。
  • まれな重い副反応:非常にまれに、ショック、アナフィラキシー反応を起こす可能性があります。

予防接種による
健康被害救済について

  • ・ワクチン接種によって引き起こされた副反応により、重い健康被害が生じた場合には、対応する法律に基づく給付を受けることができます。
  • 給付申請が必要な場合は当院までご相談ください。

接種前の注意事項

以下の場合には予防接種を受けることができません

  • 明らかな発熱(37.5℃以上)がある場合。
  • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな場合。
  • 予防接種液の成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある場合。
  • その他、医師が不適当な状態と判断した場合。

接種後の注意事項

  • 接種後30分間はアナフィラキシーを起こす可能性があり、医師とすぐに連絡がとれるようにしてください。
  • 接種後に高熱やけいれんなどが起こった場合は、すみやかに医師の診察を受けてください。
  • 接種部位は清潔に保ちましょう。接種後1時間たてば入浴できますが、接種部位を強くこすらないようにしましょう。